コラム

スタートアップにおける多様性を考える


大野 敬太

株式会社IROYA
代表取締役社長兼CEO

アントレプレナー

2015/11/04 14:00



初めまして、株式会社IROYA 大野敬太と申します。

この度、マンションノートを運営されている株式会社レンガ藤井様より、バトンを頂戴し、寄稿させて頂きます。まだまだ経営者として若輩者の当方に貴重な機会を頂ける事となり、誠に恐縮では御座いますが寄稿させて頂きます。

 

私は、現在株式会社IROYAの代表取締役に就き、「IROZA」というB2Cコマースサービスを運営しております。

IROZAとは「色」を切り口にしたリテール・プラットフォームを運営しており、色をテーマに、様々なアイテムをレコメンドし、パーソナルカラー訴求するコマースサービスです。

2014年3月にサービスをローンチし、ちょうど1年半が過ぎまして、多くのお客様に「色を切り口にした購買提案」を受け入れて頂き、多数の商業施設様からもお声掛け頂き、ECサービスながらお陰様でリアル店舗の出店まで叶う様になって参りました。

IROZAのビジネスモデルは、ある特定のカテゴリに絞った「キュレーション」ではなく、それもユニークネスの一つなのですが、上述の通りリアルチャネル出店などを自社で保有し、オムニチャネルの仕組みを自社で持っている点でもあります。

しかし、まだまだ結果を出し切れていない身でありますが、若輩者でありながらもこれから起業を目指す方々へ、私が日々起業家・経営者として努力し続けている事、意識している事等を書き綴らせて頂ければと考えています。

 

これから起業する方が、どの様な事業を起こされるかによりますが、少なくともこの一つを意識するだけで、事業成功への足がかり、確率がぐんと上がると考えています。

それは「多様性」だと考えております。

事業における多様性、企業文化における多様性などを特に意識しながら事業を進めております。

私は企業とはただの器であり、その中にいるメンバーによって、色付けがされ、企業ごとの特徴が生み出されてくると考えております。

こういった考え方が根本にある為、今の事業をやっておらずとも、 必然的に今のメンバーと仕事をしているのではないかと考えていますし、したいと考えております。

但し、それらが全てイイことづくしではない、という事も含め、実例も交えて記載をさせて頂きます。

 

*事業における多様性

弊社の場合は、あえて事業を立ち上げる際に、その事業自体にも多様性を意識し、事業を形成させて来ました。

小売流通、テクノロジー、ファイナンスそしてクリエイティブを融合させた事業を実現できている企業は少ないと考えています。結果、リアルとデジタルを結ぶビジネスにたどり着き、実現できる企業への可能性を握っていると思います。

一方で、この小売流通の中にはECのだけでなく、リアルチャネル、スモールビジネス向けの仕入れスキームを繋げるビジネスであり、特にそれらのビジネスに精通し、かつ、オペレーションレベルの深い所まで理解している必要があります。

イノベーションを起こす為にはそれだけでなく、横にも広い興味関心と知識と同じビジョンを共有したメンバー構成に必然的になってきます。もちろん、一緒に働いてくれるメンバー自体を見つける事は難しいですが、一旦この器で勝負してくれるとなると、担当の業務レイヤーが違えども互いに互いの業務を尊重し、補完し合う関係が自然と、出来上がる為モメンタムを感じられることが出来ます。

 

*企業文化における多様性

多様性を意識すると、結果的にいい意味で「粒違い」になってきます。

私がそうであった様に、これまで販売員経験のみの社員や、外国籍のメンバーも増え、ダイバーシティに対しての考え方も、一元論的には括れなくなってきます。

粒違いが揃う結果、個々人のフレキシビリティーや推進力が求められてきますし、ゴールやビジョンが共有されていても、到達までのプロセスに対しては人の数だけ多様である事が多いかと思います。

 

多様性を意識している現在の私達の実践経験からすると、そこは集約と拡散、創造と破壊を繰り返す他ないと考えております。細かい所で言うと、俗に言う「日本的な働き方」へ創業初期は集約し、 その後よりフレックスな働き方へのシフトし、そこに横たわる社則のマイナーチェンジなど、、、

それらを繰り返す事でメンバー間の結束は強くなり、「らしい」多様性のある企業文化が出来上がってくると思います。

 

*多様性のもたらす成長と逆境

前述で「少なくともこの一つを意識するだけで、事業成功への足がかり、確率がぐんと上がる」と表現しましたが、これはもちろん、イイ事尽くしではないと実感しております。

ただでさえ、気心知れたメンバーと同じビジョンを共有しながら、何度もすりあわせたとしても成長過程では必ずと言っていい程、数多の谷を乗り越えて、山を登らなければなりません。必然的に衝突もあると思います。その上創業初期は各人のマルチマネジメントが鍵となっているので、多様性を組み込むという事は想定以上のコミュニケーションコストや、場合によってはマイクロマネジメントも求められることもあると思います。

「ヒト、モノ(コト)、カネ」とも言える事業の中で、必ずと言っていい程乗り越えるべき逆境となると思いますが、この逆境を楽しめるか否かが事業の成長に弾みを付ける起爆剤になると考えています。

その結果、残りの2つは付いてくるとも大げさながら考えてもおります。

 

*最後に

現在弊社はアメリカ、マレーシア、韓国出身のメンバーと、アパレル出身者数名とエンジニアメンバー他の計12名のメンバーで、EC・リアルチャネルサービスとB2Bサービスの運営をしております。

参画しているメンバーは全員、全く異なる出自を持っており、まだまだ成長過程の会社です。ですが、そんな成長過程な会社に参画してくれているメンバーは、どこか「多様性」に同じ価値観を持ち、参画して頂けたとの自負はあります。その自負が糧となり、私の場合は多く付随する逆境は乗り越えられました。

現在では、少し意識をすれば当然の様に時間、空間を意識せずに色々な情報、ヒトにアクセスする事が出来ます。もし、これからスタートアップする方々の中で、スタートを少し足踏みをする瞬間があったとしても、それが楽しめると思えば、何ものにも代えがたい一歩が踏みしめられると思います。

そう思い、このコラムを寄稿させて頂きました。

このコラムが例えば、その一歩のキッカケになれば幸甚です。

 

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大野 敬太

株式会社IROYA
代表取締役社長兼CEO

アパレル店店長、バイヤー、EC事業立ち上げを在学中に従事。
新卒で博報堂に入社。某大手ファッションECのプロモーション戦略からマーケティング、CRM領域に注力。
事業会社にて事業戦略室に従事、CVCにてキャピタリストを経験し、株式会社IROYA設立 CEO兼ファウンダーとして参画。


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