コラム

事業会社としてスタートアップと向き合うために


山田 翔

株式会社アドウェイズ 新規領域担当執行役員
株式会社アドウェイズ・ベンチャーズ 取締役

CVC、事業会社

2015/02/04 14:00



はじめに

大和ハウス工業の海老名さんよりバトンを引き継ぎましたアドウェイズの山田です。私は2007年にアドウェイズに入社後、SNSや広告サービスなど主に新規事業の立ち上げを担い、スマホ向け広告サービスAppDriverの立ち上げなどを行った後に2014年4月にアドウェイズの新規領域担当執行役員に就任しました。

 

これまでの経緯 詳細記事  THE BRIDGE インタビュー 2014.5.11
http://thebridge.jp/2014/05/takanori-oshiba-interview-series-vol.3

 

現在は社内の新規事業の育成や外部の企業への投資を通して、アドウェイズの未来を形作っていく役割を担当しています。

これまで様々な方がスタートアップの方やCVCの方に向けて素晴らしいコラムを寄稿されているので、私からは現在所属しているアドウェイズという事業会社の視点から、事業会社としてスタートアップと向き合い、相互に作用しあっていくために大切だと感じている点について書いていきたいと思います。



事業会社とスタートアップを取り巻く環境について

私が社会人になったのが2007年。ちょうどアドウェイズが上場した翌年で、ベンチャーな雰囲気があふれる頃に入社してから8年の月日が経とうとしているわけですが、新卒で入社した当時と比べると社員は1,000人を超え11ヶ国に進出する企業へと成長していくのを目の当たりにしてきた一方で、外の世界、とりわけスタートアップを取り巻く環境はそれ以上に大きく変わったと感じています。

他の方もこの点については言及されていると思うので私が感じていることを端的にまとめると、新しいイノベーションを巻き起こすメインプレイヤーがスタートアップになり、既存の事業会社がスタートアップをフォローアップしていくという構図になってきていると感じています。

もちろん、既存の事業会社でもトップを走っているような会社に関してはそのような型にはまることなく突き進んでいるとは思いますが、アドウェイズと同程度くらいの規模の事業会社の多くが同じような空気感を感じ取っているのではないかと思います。

以前寄稿されていたオプトの菅原さんが書かれている通り、そういった空気感を感じ取った結果が我々のようなIT企業自身がCVCを立ち上げ事業投資を行うことで、社外のスタートアップの力を借りてイノベーションを起こしていこうという動きにつながっているのだと理解しています。

 

株式会社オプト 菅原康之氏コラム 
http://entrepedia.jp/columns/40

 

アドウェイズもこうした流れに乗る形で社内での新規事業と並行し、社外のベンチャーキャピタルやスタートアップに対して投資活動を行っているわけなのですが、正直なところこれまでと同じような感覚でいると取り残されてしまうのでは?と、そう思うようになりました。



事業会社がスタートアップと歩みを共にする上で

我々のような事業会社がスタートアップと歩みを共にする上で最も大切なことだと感じているのが、「事業会社としてビジョンを明確に描けているのか、そしてそこに突き進めているのかどうか」ということです。

純粋な投資事業として投資活動を行っている場合を除き、事業会社が投資活動を行う目的はスタートアップと事業シナジーを創出し、単独ではできなかったイノベーションを起こすことだと思います。

事業会社はスタートアップが持つイノベーションを起こす力を欲しているわけなのですが、スタートアップエコシステムが整いつつある今、資金面だけでのサポートで言えば投資業を主とするVCから資金調達を行えばよく、資金調達のみを目的として事業会社から投資を受けるという必要ないというのが実情だと思います。

なので、事業会社としては自分たちとともに歩むことで、スタートアップ単体で事業を進めるよりも速く、強力に事業推進できるということを証明する他にスタートアップのイノベーション力を取り込む方法がないわけです。

事業会社がどんな世界を実現するために、どこに、なにを、どれくらい投資して行くのか。実際にその通りにコトが進んでいるのか。そういった部分がより一層問われていくと、そう考えています。



アドウェイズが描くビジョン

現在、アドウェイズは日本を初め、これから成長が期待される東アジア諸国を中心に11ヶ国に事業拠点を展開しています。

スマートフォンの普及によって全世界でプラットフォームが統一され、スマートフォンにおけるビジネスにおいてクロスボーダーでユーザーと事業者が繋がる世界がほぼ目前に来ていると考えています。

このような世界が訪れそうな今だからこそ、国境を意識する必要のないマーケティングを実現し、世界中に“なにこれすげーこんなのはじめて”を届けたいと考えスマートフォン広告事業を各国で展開しています。

 

株式会社アドウェイズ プレスリリース 2015.2.2
アドウェイズ、海外事業において当期黒字の見通し ~「グローバルカンパニー」への歩みを進める~
http://www.adways.net/press/adways307.html

 

さらには、現状アドウェイズが保有しているアセットをフル活用することで現在展開している広告事業以外にも、様々なイノベーションを起こしていけるはずだと信じています。現在の主力事業は広告事業ではありますが、広告事業に限らず世界中の人に“なにこれすげーこんなのはじめて”を届けたいというのが私達の思いなので、広告事業を皮切りに様々な事業を世界中で展開していきたいと考えています。



おわりに

私自身2007年にアドウェイズに入社してから、一度も転職することなく同じ会社で働き続け現在執行役員を務めています。

これまで新規事業立ち上げを何度も行ってきたこともあり「なぜ起業しないのか?」「今起業しない理由なんてない」と色々な方からいわれるのですが、1,000人の社員、11カ国にある拠点、グローバルで動き出した事業が揃った状態から大きくチャレンジできることは今後なかなかないと思うので、このまま世界に向けて突き進んでいきたいと考えています。

アドウェイズのような規模でスタートアップに近い思想を持った事業会社もそう多くはないと思うので、もしアドウェイズのビジョンに共感いただける方がいらっしゃればぜひご連絡ください。そしてアドウェイズという会社をフル活用して大きな勝負をしましょう。 



https://www.facebook.com/BULB7

 

●関連リンク

株式会社アドウェイズ

株式会社アドウェイズ・ベンチャーズ

 


山田 翔

株式会社アドウェイズ 新規領域担当執行役員
株式会社アドウェイズ・ベンチャーズ 取締役

2007年アドウェイズに入社後、新規メディアの立ち上げを担当。
2009年10月、PC向けアフィリエイトサービス「JANet」のプロダクト責任者に就任。

2010年11月にアドウェイズの主力サービスであるスマートフォンアプリ向け広告配信サービス「AppDriver」の立ち上げを担い、2012年10月に新規事業開発室室長に就任。その後もスマートフォンアプリ向け効果測定システム「PartyTrack」など新規サービスの立ち上げに貢献。2014年4月よりアドウェイズ執行役員に就任し、アドウェイズグループの新規事業開発や事業投資を担当。


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