コラム

After all, need women input


堀江 愛利

Women’s Startup Lab
代表取締役

アントレプレナー

2014/05/28 14:00



Sun Bridge (USA)の川鍋さんからバトンをいただきました、Women's Startup Labの堀江愛利です。

本コラムでは、私のシリコンバレーでの起業の様子を弊社インターンの東成樹(東京大学院生)の取材記事の形で皆さんとシェアさせていただきたいと思います。

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世界中のスタートアップを惹きつける起業家のメッカ、シリコンバレーに広島県出身の日本人女性が活躍しているのをご存知だろうか。彼女はCNNの 10 Visionary Women としても大きく取り上げられた。その後もシリコンバレービジネスジャーナルやニュース、また、ハフィントンポストにも載るほどの注目を浴びている。また、スタートアップカンファレンスのキーノートとしての活躍ぶりから、全米放送のラジオ取材も受けている。



堀江愛利氏はハイテク産業という男性ばかりの世界の中で、女性起業家のアクセラレータWomen’s Startup Labを立ち上げた。世界的な女性起業家及び、外国からシリコンバレーを目指す企業を育てることを目指し、強化合宿や、講演会、投資家とのネットワーキングなどを行っている。講演会には、元アップルエバンジェリストのGuy Kawasaki氏、SkypeやHotmailを支援したTimothy Draper氏、スタンフォード大学で起業家論を教えるヴェンチャーキャピタリスト、Heidi Risen氏などの有名起業家を呼んでいる。

 

Women’s Startup Lab

http://www.womenstartuplab.com/



男性の多いハイテク産業の中で、女性のリーダーシップを育成することは難しい。堀江氏は、自分なら何ができるかとまず2013年に事業を始め、ローカルに周りの女性起業家を巻き込み、優秀な講師の人集めに奔走した。2014年にはCNNにとりあげられるまでになった。

 

女性起業家の成功を目指すWomen’s Startup Labを紹介する。



1. 何をしている?

Women’s Startup Labは女性起業家を教育するアクセラレータだ。

起業家の進度に合わせて、レベル別のプログラムがある。

Accelerator: ある程度の成果をだしている起業家向けのコース。ピッチの訓練、投資家への紹介、投資が得られるための支援をする。

Pre Accelerator : 投資を得る準備のできていない起業家向け。アイディアを育て、投資が受けられるように業績をあげるための教育、またはインキュベーターとしての環境を提供する。

各プログラムでは5~8名の女性ファウンダーを集め、リーダーシップのコーチをつける。底辺からの自信、リーダーシップのスキルをつけていくトレーニングだ。Fran Maier (Match.comやTRUSTeの創始者)やBill Raichardを始めとした、一流講師による支援を得られる。

 

2. 他のアクセラレータとの違い

A. 何故「女性」なのか?

Compete to Win vs. Collaborate to Win

シリコンバレーは男性中心の環境で、ピッチで自分がNo.1だと主張する競争社会だ。一言で”Compete to Win”と言えよう。

これも一つのモデルだが、女性が得意なのは競争よりもつながりと協力によって成功へと導く”Collaborate to Win”のモデルだと堀江氏は考える。女性はお互いの良い点を対話の中で考え、解決を共に考えながらサポートを与え合うという。

“Collaborate to Win”の特徴を活かし、Women’s Startup Labは会話により解決案を一緒に出す。事業をたちあげていくというのは決して簡単なことではなく、安心して相談でき、サポートを受けられる仲間を作りあげることは成功への重要な要素と考える。

堀江氏は「女性はよく話す。実は無駄にお喋りをしているのではなく、よく調べて顧客の反応を吸収し、各自の考えを活かした合意を見つけられるよう自然と動いている」と言う。プログラムでは、起業に立ちはだかる困難を支え合うために、お互いの信頼を築き上げ、そのためのネットワークも提供する。レベルの高い知性と、起業家たちの力とで、1+1=2以上になる! と堀江氏は言う。人と人が支え合って「人」という漢字になることとかけて、「人コンセプト」を運営の柱とし、アメリカでこの日本の文化を紹介しながら事業を展開している。

 

B. アントレプレナー、リーダーの素質認知/育成

Women’s Startup Labは人を育てる。具体的にはイノベーションに必要なアントレプレナーの気質、リーダーシップの育成に力をいれている。堀江氏は、リーダー心を育てるために心理学の方法や人格プロファイルの手法を用いたり、執行役員のコーチを連れてくる。重視するのは会社の成長だけでなく、「人の成長」である。Women’s Startup Labが執行役員のコーチやメンターを連れてくるのは、ファウンダーに逆境でもチームを率いて欲しいからだ。例えお金がなくても、先行きが不透明でもビジョンを掲げ、チームを鼓舞して成功へ導く力をつかんでいくのは並大抵なことではなく、アントレプレナーとしての強い志をスキルとしてつかみ、成功率の高いリーダーになって欲しいのである。高いEQとスタートアップを統率する知識が必要となる。

 

C.  投資前の”ビジネスのびのびステージ”の応援、起業家の育成

女性に絞り、人を育てる以外に、アイディア段階からバリデーションの起業家を育成するのも独特である。多くのアクセラレータは投資が目的だ。よって、起業家の中でも最もポテンシャルのあるトップ2%に焦点を定めがちだが、こちらではあえてその手前のスタートアップにも力をいれている。これにより早くからの才能の発見ができる。リーダーの素質のある人を見極めた後、スタートアップが投資に足る状態になるまで育てる。成功する才能を持った人を早い段階で見つけることで、起業の成功率を高めている。人を育てることに力を入れることで、Women’s Startup Labは堀江氏の掲げる「成功する女性起業家を増やす」というゴールを達成できる。

以上、3つの特徴を見た。女性に焦点を当て、支え合いを大切にしてアイディア段階の起業家から育てた結果、たくさんの起業家が育っていった。ファウンダーたちの集めた資金は総計5億ドルを超え、Y Combinatorへと巣立った起業家もいる。



3.  ビジョン

女性起業家を成功させ、世界で活躍する女性リーダーを増やすことだ。そして、シリコンバレーだけでなく、アジアを始めとした世界中の女性リーダーを増やし、バランスのとれたサステイナブルなビジネスをより多く作ることがビジョンである。



堀江 愛利

Women’s Startup Lab
代表取締役

18歳の時に広島を出てアメリカへ留学。アメリカの大学にて国際経済学とマーケティングを学ぶ。
Student of the yearを受賞して卒業し、IBMに就職。
その後、スタートアップを転々と経験し、Women’s Startup Labの設立に至る。
現在、二児の母。


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